チベットを知る会

環境

1959年3月10日

チベットの領域は主として250万キロ平方メートルものチベット高原から成ります。広さは日本の6倍以上、平均標高は海抜4000mを超えます。インダス河、ガンジス河、サトレジ河、ブラマプトラ河、サルウィン河、メコン河、揚子江、黄河といった主要な川の源流があり、実に世界人口の47%がこれらの河川地域で暮らしています。チベットでの広領域における乱開発、森林伐採、地肌の露出・侵食により沈泥の流出が悪化し、これらの河川の氾濫が頻発に観測されています。

経済

1959年3月10日

2007年の中国政府の統計によると、チベット自治区のGDP・国内総生産は342億元を超え、一人当たりのGDPが1万2,000元となり、チベット自治区経済は7年連続して12%以上の急成長を実現した、と発表されています。ですが、チベット自治区経済は今、大量に入植してきた漢族に握られ、教育水準の低いチベット族は不利な状況に置かれています。この二極化の傾向は、2006年に青蔵鉄道が開通した今、さらに漢族の入植が増えることが見込まれるため、いっそう深刻化すると思われます。チベット自治区の人口は約260万人(2001年の中国政府による人口調査)、そのうち約9割がチベット族ですが、そのうち、85%はいまだ貧しい農村部で暮らしています。一方、近年観光客であふれているラサ市では、チベット族15万、漢族20万と、漢族の移民が大きく上回っています。都市部での経済活動のほとんどは移住してきた中国人によって担われており、チベット人たちが中国の謳う「経済成長」の恩恵を享受することはほとんどないのです。また、この状況は格差社会につながっています。富める者と貧しい者、都市部と農村部の二極化を一段と促す結果になっており、チベット自治区内でのラサ市と他の農村地域での収入格差は5.8倍にも及び(2002年)、中国の他の省に比べても、類を見ないほど大きくなっています。
給与格差

教育

1959年3月10日

中国政府は、チベットでの教育レベルの向上を主張していますが、実際にはチベット自治区での非識字率は45%にも及びます。中国全土での識字率が90.9%(2000年、世界銀行)にもあるにも関わらず、チベット自治区での識字率は著しく低いものになっています。さらに、チベット自治区では初等教育以上の教育を受けることができるものは、わずか11.5%に過ぎません。(全中国では75.5%:2006年、世界銀行)中等教育に進学できた11.5%のチベット人学生たちが、中国語での読み書きができ、経済成長の恩恵を辛うじて享受できるグループとなる可能性がありますが、残りの89.5%にも及ぶ大多数の若者たちには、そのようなチャンスはまったく与えられず、加熱する競争社会の底辺で取り残されています。
また、「漢民族化政策」のため、チベット語やチベット文化を学ぶ機会は著しく制限されており、子供たちがチベット人としてのアイデンティティを失うことを危惧した両親が、子供をインドに亡命させるケースはあとを絶ちません。


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