パンチェン・ラマ11世が30歳の誕生日を迎えました

中国政府により6歳の時に拉致され、現在まで消息が一切不明なままの、パンチェン・ラマ11世が本日、30歳の誕生日を迎えました。

パンチェン・ラマ

パンチェン・ラマは、チベット全土において「ダライ・ラマが太陽、パンチェン・ラマが月、二つの光がチベット全土を照らし出す」と強い尊敬と信仰を集めている存在です。

1995年5月、当時6歳だったゲンドゥーキ・チューキ・ニマ少年は、ダライ・ラマ法王によってパンチェン・ラマ11世であると認定されました。その三日後、中国当局はニマ少年と家族を拉致しました。
拉致から10年ほどの間は、ニマ少年は「史上最年少の政治囚」と呼ばれ世界中の人権団体やチベット支援団体が彼の解放を求め活発な活動を行っていました。
しかし、新たな情報が全くないこともあり、その動きは少しずつ低調になってきました。

しかし、チベット人たちは諦めていません。
少しでも話題にすべく、今回この30歳の誕生日に合わせて、イギリス犯罪対策庁の仕事もしている法医学者ティム・ウィデン氏に依頼し、ニマさんの現在の姿のイメージを作成しました。
ニマさんの写真が6歳の頃の1枚しか残っていないため、ウィデン氏はチベット人特にニマさんの故郷であるラリ県の人々の年齢による顔の変化を研究しイメージを作り上げました。
そのイメージが、このページに掲載している画像です。
30歳のニマ氏が僧服でなく平服をきているのは、ニマ氏が仏教に関わった場合、中国政府が任命した偽パンチェン・ラマの脅威になるため、中国政府はニマ氏を仏教に関わらせていないだろうという予想によるものです。
この画像及び、この画像を見たチベット人へのインタビューが昨日のゴールデンタイムにBBCの「The One Show」という番組で放映されました。

正直な話、この画像一枚で何か変わるとは思いません。
しかし、絶望的状況の中でもチベット人たちは、アイデアを振り絞り行動し、法医学の権威やBBC放送を動かしています。

チベット人たちの60年続いた戦いは終わっていません。
彼らへの暖かい目とご支援を、お願い致します。

追伸
画像をクリックすると、パンチェン・ラマ11世の解放を求めるオンラインサイトに飛びますので、よろしければご協力ください。

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